【受験体験記】令和8年度簡裁訴訟代理等能力認定考査を受験してきました|わたりがにの挑戦
こんにちは、わたりがにです。
令和8年度の簡裁訴訟代理等能力認定考査(認定考査)を、大阪会場で受けてきました!
司法書士試験については、ネット上にたくさんの情報がありますが、認定考査はそこまで情報が多くありませんので、考査を受けた直後の記憶が新しいうちに備忘録としてここに残します。
この記事を書いている時点では、まだ認定発表前なので、あくまで、一受験生の体験記として参考にしていただければと思います。
簡裁訴訟代理等能力認定考査とは
簡裁訴訟代理等能力認定考査は、司法書士が簡裁訴訟代理等関係業務を行うために受ける考査です。
所定の研修を修了し、考査を経て法務大臣の認定を受けた司法書士は、一般に「認定司法書士」と呼ばれます。
認定司法書士になると、訴額140万円以下の事件について、簡易裁判所での民事訴訟や民事調停の代理、法律相談、裁判外での和解交渉などができるようになります。
※上訴や再審、強制執行など、司法書士が代理できる範囲には一定の制限があります。
令和8年度認定考査の概要
令和8年度の考査は、次の日程で行われました。
- 考査日:令和8年9月13日(日)
- 考査時間:午後1時から午後3時まで
- 大阪会場:関西大学堺キャンパス
出題されるのは、事実認定、立証活動、弁論・尋問技術、訴訟代理人としての倫理などです。
法務省「令和8年度簡裁訴訟代理等能力認定考査受験案内書」
大阪法務局「令和8年度簡裁訴訟代理等能力認定考査の実施日程等について」
司法書士試験から認定考査まで
司法書士試験は筆記・口述・認定考査でワンセット
私は、令和7年度の司法書士試験に合格し、司法書士試験合格後、初めての認定考査でした。
認定考査を受けた理由は単純で、筆記試験、口述試験、そして認定考査までがワンセット。
そんな感覚だったからです。
勉強の初期段階
本格的に勉強を始めたのは特別研修が終了し、落ち着いた7月中旬ころでした。
学習計画は、特に立てていませんでしたが、平日は1日2時間以上、休日は5時間程度を目安に勉強時間を確保しました。
仕事をしながらなので大変ではありましたが、振り返ってみると、必要な勉強時間は取れたと思います。
学習初期に困ったのは、答案の書き方です。
司法書士試験の記述式は、決められた枠を正しく埋めていけば点になりますが、認定考査には、その枠がないため、自分で文章を書かなければいけません。
それでも過去問を解いていくうちに、少しずつ書き方が分かってきました。
要件事実も、難しく考えすぎず、「誰が、誰に対して(誰は、誰との間で)、いつ、何を、どうしたか」を順番に書いていく。
まずはそこを押さえれば、答案の形になっていきます。そして、必要な知識は司法書士試験の知識で初期段階は十分です。
要件事実論そのものが簡単というわけでは決してありませんが、自分の中で型が見えてからは、かなり書きやすくなりました。
使用教材、講座、過去問の使用方法
メインで使ったのは、『認定司法書士への道』の理論編と実践編です。
理論編で基本的な考え方を確認して、実践編で問題の解き方を確認する。この2冊はセットで持っておいてよいと思います。
LECの認定考査対策講座も司法書士試験の成績が良くて付いてきたので、特別研修が始まる前に、さっと1周しました。
ただ、司法書士試験講座の根本先生の説明がよすぎたせいか、個人的には少し物足りなく感じました。
認定講座は受けて損はありませんが、絶対に必要かと聞かれると、そこまでではないと思います。
過去問は、直近5年分を1周しました。5年分については、一度ずつ実際に手書きで答案を作り、それ以外は、パソコンに打ち込んで整理しました。
なぜなら、読んで理解したつもりでも、書こうとするとまったくダメだったからです。
考査前に、1度は手で書くか、時間がない方でもパソコンで打つことくらいはしたほうがいいと思います。
司法書士倫理については、小学校の道徳の授業で足ります!……というのは冗談ですが、半分くらいは本気です。
細かいルールを押さえることは必要ですが、「依頼者や相手方への対応として、それは本当にやってよいのか」という感覚で基本は大丈夫だと思います。
認定考査前日の過ごしかた
前日は、『認定司法書士への道』の理論編を中心に見直しました。直前は基本に戻る。これが私のやり方です。
司法書士試験の前日とは違い、夜はぐっすり眠れました。体調もばっちりでした。
当日のために用意したのは、ポカリスエットです。これを飲めば受かります。経験則です(笑)
認定考査当日
さあ、会場へ
大阪会場は、関西大学堺キャンパスでした。
最寄り駅は南海高野線の浅香山駅です。私は電車で向かい、着席時刻の約1時間前に会場へ到着しました。
認定考査は午後1時からですが、電車の遅れなどを考えると、1時間くらい余裕を持って到着しておくと安心だと思います。
他の受験者の情報ですが、かなり早く到着しても、会場は開放されていたようです。

試験会場の様子
司法書士試験と大きく違ったのは、知っている人が多かったことです。
特別研修を一緒に受けた人が多いので、会場では同期同士の雑談も聞こえてきました。
司法書士試験の会場より、少しやわらかい雰囲気だったと思います。
あと、司法書士試験の時は、問題用紙と答案用紙を広げると、隣の人の机にはみ出しそうになるくらい机が小さく、妨害排除請求権を行使されるのではないかと心配したくらいでしたが、今回は大丈夫でした。
考査論点は準備していましたが、隣の受験生に妨害排除請求権を行使される時の準備はできていなかったので、ほっとしました。
考査室は冷房で少し寒めでした。寒さが苦手な人は、温度調整ができる上着を持って行った方がよいと思います。
考査開始!
問題を開いたら、まずXの言い分の最後を確認します。
そこを見ると、何が訴訟物になっているのか、大まかな見当をつけることができるからです。
今回の場合は、「Yは正当な登記名義人ではありませんので、所有者である私は、Yに対して、この所有権移転登記を速やかに抹消することを求めます。」と記載されているので、
訴訟物は「所有権に基づく妨害排除請求権としての所有権移転登記抹消登記請求権」
であることがわかります。
その後は、その訴訟物の要件事実を拾っていって、解いていくという感じです。
答案は一通り書き切り、30分ほど時間が余りました。
残りの時間は、書き間違いや抜けがないかの見直しに使いました。
考査中に少し悩まされたのが、みかんの樹です。
要件事実との関係をあれこれ考えているうちに、こちらの頭までみかんになりそうでした。
終わった直後の感想は、みかんジュースを飲みた… 大きく外していなければいけたかな。そんな感覚でした。
難易度は、例年並みかと思います。
さいごに
これにて、私の司法書士試験人生は終了しました(結果はまだですが…)。
私たち司法書士が認定考査を受け、簡裁訴訟代理等関係業務に携わる道が用意されているのも、これまで先輩司法書士の方々が、一つひとつの仕事に向き合い、信頼を積み重ねてこられたからだと思います。
そのことへの感謝を忘れず、私もこれから司法書士として経験を積み、次の世代につなげていけるような仕事をしていきたいです。
結果等については、認定発表後更新していけたらと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
またお会いしましょう。


